足のトラブル(靴とインソール療法)

足の悩みやトラブルを抱えている方が増えてきています。 中でも代表的なのが扁平足や外反母趾による足の痛み、巻き爪、膝や足首の痛みです。これに対して靴のフィッティングやインソール(足底板)の重要性が高まってきています。 当院では有資格者により足のサイズの計測と靴選びから始まり、機能性を重視したインソールの作製を行っております。
足の痛みに困っておられる方はもちろん、マラソンやサッカーなどスポーツのパフォーマ ンス向上を希望される方に対しても、ご自身の足に適応した靴の環境を提供させて頂きます。
( 症状により保険適応できる場合もございます)
シューズフィッティング・インソール(足底板)療法
シューズフィッティングとは:
ご自分の正確な足のサイズをご存知ですか?ほとんどの方が足のサイズの計測をした経験は無 いのではないでしょうか。知っていたとしても、自分の足に合った(フィットした)靴を履か れている方は少ないと思います。当院に来院される患者様の9割以上は本来の足のサイズより 1〜2㎝以上大きな靴を履いています。それは何故か?大きな靴の方が履き易いからです。 お子さんであれば、「すぐ大きくなるから」とういことで大きいサイズの靴を当たり前のよう に購入されると思います。足に合っていない大きいサイズの靴を履くと様々なトラブルを引き 起こす可能性があります。当院ではサイズ計測・歩行検査などから患者様に合った靴を選択し、 そのトラブルに対応しています。
インソール療法とは:
足部だけではなく全身をみて、問題となるものに対してアプローチしていきます。ただ足型を とって作るのではなく、歩行や動きの中で問題となる悪い動きをみつけ、より良い歩行や動き に変化させるよう専門の理学療法士が作製していきます。
- 成人>
- 外反母趾
- 扁平足
- 胼胝
- 巻き爪
- 捻挫
- 疲れやすい etc…
- 成長期>
- 踵の磨り減りに左右差がある
- 内側が磨り減っている
- よく捻挫する etc…
当院は整形外科的な検査(MRI・レントゲン検査)を行い医師の診察で問題点をみつけます。そして専門の理学療法士が医師の指示のもと最適な治療を行っていきます。また必要な場合はインソール療法だけではなく、運動器リハビリテーションも行い全身的なアプローチをしていくことで機能改善を図っていきます。 あくまでシューズフィティング・インソール療法は治療の一つに過ぎません。患者様に対して一丸となって治療にあたることが当医院の強みであると考えています。また、当医院では定期的に通院して頂き、経過を観察していき再発予防にも力を入れています。
シューズフィッティング・インソール作製の流れ

1
症例:外反母趾 女性
問診
患者様の状態を把握する為に細かく問診をとります。
主訴:両側親指の付け根の痛み、長距離の歩行困難、好きな 靴が履けない


2
検査・測定
- フットプリント検査
- 歩行検査
- 姿勢検査 etc…
親指が「く」の字に大きく変形しており、他の指も上手く接 地出来ていない状態。この状態だと歩行や姿勢のバランスが 悪くなり様々なトラブルが考えられます。


3
サイズ計測
右 | 左 | ||
---|---|---|---|
足長 | 219mm | 215mm | |
横幅 | 立体時 | 110mm | 110mm |
非加重時 | 100mm | 100mm |
通常、足長が215〜220mmの場合だと横幅は90〜100mm程。それと比べると約10mmも広くな っていることから、横のアーチが潰れて衝撃吸収が出来ない状態になっています。


4
シューズフィッティング
今まで24cmの横幅の広い4Eの靴を履いていたとの事。サ イズの大きい靴を履くと前方へ滑り、よけいに変形が助長さ れるため、横幅の少し細い22cm・3Eの靴を合わせます。
靴の履き方が重要!
靴ひもで指の根元を適切に縛ることで横のアーチを挙げ、親指が広がる のを防ぐ事が出来るため少し細い靴でも履く事が可能になります。
※踵で「トントン」と床に当てて、踵を靴に合わせます。そして足首を 反らした状態で靴ひもを結びます。


5
インソール作製
静的検査(姿勢)や動的検査(歩行など)を組み合わせて作 製していきます。この患者様の場合は横と縦のアーチ低下が 著しいため、それをサポートするようにしていきます。


6
調節・再検査
1〜2週間程、作製した靴を履いてもらい調節・再検査して いきます。


7
医師の診察
症状が改善され問題が解決したら再度、医師の診察を受けて 頂きます。医師の目で見て何も問題が無ければ終了となりま す。また、インソール療法のみで症状の改善が困難な場合は 運動器リハビリテーションなどを行っていきます。


8
経過観察
再発防止やより良い状態にして行く為に定期的に検査・調節 を行っていきます。(約3ヶ月〜半年ごと)
症状は緩和し痛みなく歩行が可能になっています。現在、検査のため定期的に来院されています。
足のトラブル(巻き爪・陥入爪)

巻き爪の主な原因は1.深爪 2.扁平足 3.靴の不一致 などです。
当院ではワイヤやクリップなどを用いた治療と、シューズフィッティング・インソールでの治療を行っております。原則、保険外診療として行っておりますが、症状によっては保険適応できる場合があります。
ワイヤ・クリップ
爪の先端にワイヤやクリップを装着し1~2ヶ月間爪を伸ばすと、徐々に矯正されていきます。
施術時の痛みはありません。
シューズフィッティング・インソール療法
ワイヤ・クリップでの治療は根治的な治療法ではありませんので、治療を中止してしばらくすると、また元の状態に戻ってしまうこともあります。そのような場合、シューズフィッティングやインソールで靴の調整を併用すると、巻き爪を予防できる可能性があります。
巻き爪は放っておくと症状がどんどん悪化していき、治療が困難になっていきます。悪化しないうちに適正な処置を行うことが大切です。