今回は 慢性的 に 痛み が 治らない 状態、
慢性痛
についてお話ししたいと思います。
さて、
痛みには2種類あることをご存知ですか?
急性痛 と 慢性痛 です
今回のお話は
慢性痛 で困っている人 って かなり 沢山 いるのに 慢性痛 の 診断 や 治療 って なかなか難しい というお話です。
まず、急性痛 というのは・・・
ケガ や 病気 が原因で 一時的に生じる痛み のことですが、それなりに時期が来れば治ってしまう痛み なので、それほど問題にはならない場合が多いです。
で、 もう一つの 慢性痛 は、
急性痛の治療をした後も 3か月以上~6か月以上も痛みが続いてしまう、というもので、
ケガ や 病気 のときに, 普通ならこれくらいで痛みが治るはず・・という期間を超えても なかなか治らない痛み
という意味です。
実際、慢性的に痛みが治らないことで 悩んでいる人って意外と多いんです。
例えば、
ひざ の慢性的な痛み で悩んでいる人は 800万人以上いて、
腰の慢性的な痛み で悩んでいる人は 1000万人以上いる
と言われています。
慢性痛のせいで 日常生活に 支障を来すことになって、働けなくなったりして 生活ができなくなっていく人も 大勢いて
日本における 慢性痛による経済損失は 2兆円くらい とも言われているんです。
中には うつ状態になっていく人や、結果的に 自ら命を断つ人だっているんです。
アメリカでは 自殺者のうち 10人 に 1人 は 慢性的な痛み が原因 とも言われています。
しかも その 慢性痛の原因って 多種多様だったり、はっきりしないことが多くて、
我々 医師にとって 治すことが難しい 病気なわけです。
さて
慢性痛の原因 なんですけれど、
だいたい3つに分類することができます。
慢性痛の原因 その①
もともとの 病気 や 怪我
が治っていないので 炎症が続いている
例えば 癌 や リウマチ など の病気なら、治療がうまくいかない理由なんかで、急性の痛みが次々と起こり続けているので、痛みが ずっと 続きます。
慢性痛の原因 その②
長引く痛みのせいで 筋緊張 や 筋力低下 などが起こって
カラダの 姿勢 や バランス が悪くなってしまうことで
トラブル が 悪循環 になっている
このパターンが 意外と多くて、医師 や 理学療法士による評価 をしてもらって ストレッチ などの リハビリ をしっかりしていかないと なかなか 治らない痛みです。
慢性痛の原因 その③
痛みを感じる神経のシステム が 「過敏モード」 になっている
この 神経の 過敏モード を はっきりと診断する っていうのが なかなか難しいもの なんです。
いろいろな 原因で 神経の 伝達システム が 障害 されてしまって、痛みを 感じる 脊髄〜脳 の センサー としての役割 が 過剰に 敏感 に なってしまっているんです ・・・・
その人の 痛みを 感じる センサーが 敏感モード に なっているかどうか? って いうのは レントゲン や CT MRI などの 検査 なんかでは はっきりと 特定できないんです。
だから 病院では いわゆる 「原因不明の痛み」になってしまう ことも多いんです。
みなさんも 病院で 検査してもらって、他に 痛みの 原因らしきもの が 無いと 言われた場合は この 過敏モード になっている 可能性 が あります。
詳しくは 別の機会に 説明しますね